top of page

ダイアローグとの出会い

まりこ:ちなみに、くみちゃんとダイアローグの出会いは?

くみこ:いい質問だね。最初に、だいたい私は行き詰まるんだよね。いつも行き詰まって大事なものと出会う。一番最初のキャリアの時、上場したての会社で。イケイケどんどんのビジネスフィールドで、稼げ儲けろみたいな世界にはいって。そういうベンチャー、上場ドリームを叶えた場所で、ある種みんな興奮しているような状態で。そこで得られたものもたくさんあったんだけど。同時に、人が荒んでいくのをすごく見たのね。ボロボロになっていく感じというか。

若い人たちが、その熱狂に惹かれて、私も含めて入っていくんだけど、そこでどんどん消耗されていく感じとか。なんか自分を見失っていくことを、感じられて。こう良き意図を持っているのに、そこに集まった人たちが疲弊したり消耗してしまうって、いったい何なんだろうなと。当時はすごくそこに葛藤があって、当時の経営チームにはリスペクトがあったし、その事業をやっていることには不満はなかったんだけど。

でも現場の様子を見ていると、もうボロボロ。これはどうにかして事業の成長と、人を大切にする、この両立をできないものかなと。事業や何か成し遂げるということと、その場にいる人たちの存在をいい状態にしていくことと。人がヘルシーな状態で生きていくことが、どうやったらできるのかなというのを悩んでた時に、手に取ったのがコーチングの本だったんだよね。

その時は「コーチング」っていう言葉も知らなくて、まだ2006年だったから、まだ日本でもコーチングがそこまで流行ってないときで。それで初めてコーチングの説明会に行ってみて、目の前でコーチングのデモを見たわけ。

その時に、本当に魔法のように「人が気づく」瞬間を見た。

ピックリしたんだよね。会話でしゃべってるだけで、こんなに人って世界の見え方が変わるんだって。見てて分かるわけ。その目の前の人が、新しい視野を得たことが。それはほんの十分ぐらいのデモだったんだけど。それが魔法みたいで。

そういう会話とかコミュニケーションって、生まれてからずっと私ももちろんやってたけど。そのやり方の違いだけで、ここまで現実が変わっていくっていうのは、すごく衝撃だったね。自分にとっては。

そっかー。

それがダイアローグと私の出会いだったと思う。


ええー。そっか、じゃあ当時はコーチングとダイアローグはほぼ近いというか。

だから入り口がコーチングだったっていう感じかな。ダイアローグのね。

bottom of page